【東京】テナント募集の方法|空室・空き区画の客付けで失敗しないポイント

【東京】テナント募集の方法|空室・空き区画の客付けで失敗しないポイント

「空き区画の募集を出しているのに、なかなか決まらない」「問い合わせはあるが、条件が合わずに流れてしまう」「退店が決まった区画の次のテナントを早めに見つけたい」。商業施設や店舗ビル・一棟ビルのオーナー様、運営ご担当者様から、よくいただくご相談です。

テナント募集は、募集を出して待つだけでは決まりにくくなっています。区画に合った業種を想定し、出店企業が判断しやすい条件と資料をそろえ、候補となる企業に届けるところまでが一連の仕事です。

この記事では、オーナー様向けに、テナント募集の主な方法、募集から契約までの流れ、募集条件の決め方、空室・空き区画が埋まらないときの見直しポイント、仲介会社・リーシング会社の選び方を解説します。

株式会社ロメッツ(REMAX COMPASS)代表の向井は、デベロッパーや商業施設の運営会社でテナントリーシングに携わってきました。貸主側の実務と、出店する側の判断基準の両方を踏まえてまとめました。

この記事の要点

  • テナント募集の方法は、自社での募集、仲介会社への客付けの依頼、リーシング会社への誘致の依頼の3つで、区画の規模や立地に合わせて組み合わせるのが一般的です。
  • 募集は「区画と周辺市場の確認」「誘致したい業種の決定」「募集条件の決定」「募集資料の準備」「候補企業への打診」「内見・条件交渉・出店審査・契約」の6ステップで進みます。
  • 空室・空き区画が埋まらないときは、賃料などの条件が相場とずれていないか、区画の仕様が想定する業種に合っているかなどを順に見直します。

テナント募集の主な3つの方法

テナント募集の方法は、大きく次の3つに分けられます。区画の規模や立地、どこまで自社で動けるかによって、組み合わせて使うのが一般的です。

方法内容向いているケース
自社で募集する現地看板、自社サイト、物件ポータルへの掲載などで、出店希望者からの問い合わせを待つ人通りが多く、区画の認知が高い場合
仲介会社に客付けを依頼する不動産仲介会社が物件情報を広め、出店希望者を紹介する路面店や店舗ビルの区画を、幅広い業種から募集したい場合
リーシング会社に誘致を任せる誘致したい業種・企業を想定し、候補企業に直接打診して条件交渉まで進める商業施設や大型区画、ビル全体の構成を考えて誘致したい場合

待ちの募集だけでは、区画に合う企業に情報が届かないことがあります。特に商業施設や一棟ビルでは、誘致したい業種を決めて候補企業に直接声をかける「攻めの募集」を組み合わせると、決まるまでの期間を短くしやすくなります。

テナント募集から契約までの流れ(6ステップ)

1. 区画と周辺市場を確認する

区画の広さ・形状・階数・視認性と、周辺の商圏、競合店、出店が多い業種を確認します。募集条件や誘致する業種を決めるための土台になります。

2. 誘致したい業種・テナント像を決める

施設やビル全体の方針、既存テナントとの相性、来店客層から、どんな業種・企業に入ってほしいかを決めます。商業施設では、施設全体のテナント構成(テナントミックス)の中での役割も考えます。

3. 募集条件を決める

賃料・共益費・保証金、契約の種類と期間、工事区分や引渡し状態、業種や営業時間の制限などを決めます。詳しくは次の章で解説します。

4. 募集資料を用意する

募集図面、区画図、設備の仕様(電気容量・給排水・ガス・排気など)、周辺環境の情報をそろえます。出店企業は社内で出店を検討するときにこれらの資料を使うため、情報がそろっているほど検討が進みやすくなります。

5. 情報を届け、候補企業に打診する

仲介会社への情報共有、物件ポータルへの掲載に加えて、区画に合いそうな企業へ直接打診します。出店エリアや条件を明確にしている企業に届けられると、具体的な検討につながりやすくなります。

6. 内見・条件交渉・出店審査・契約

内見後、賃料や工事負担、フリーレントなどの条件を調整します。商業施設では、出店企業の事業内容や運営体制を確認する出店審査を経て、契約に進みます。

募集条件の決め方

賃料と賃料の方式

路面店や店舗ビルでは固定賃料が一般的です。商業施設では、固定賃料のほかに、売上に応じて賃料が変わる歩合賃料や、最低保証付きの歩合賃料が使われることもあります。周辺の成約事例や募集中の物件と比べて、相場から外れていないかを確認しましょう。賃料方式の詳しい考え方は商業施設のリーシングとは?で解説しています。

普通借家契約と定期借家契約

定期借家契約は、契約期間が満了すると更新されずに終了する契約です。将来のリニューアルやテナント入替を計画しやすい一方で、出店企業にとっては投資回収の期間が限られるため、期間の設定が検討の判断材料になります。

工事区分と引渡し状態

どこまでを貸主の工事、どこからをテナントの工事とするか(いわゆるA工事・B工事・C工事の区分)と、スケルトンで引き渡すか、前のテナントの内装や設備を残した居抜きで引き渡すかを決めます。居抜きでの引渡しは、出店企業の初期費用を抑えられる場合があり、募集の後押しになることもあります。

業種・営業時間の制限

重飲食(煙やにおいが出る業態)の可否、営業時間、看板の掲出ルールなどを決めます。制限が多すぎると候補が減り、緩すぎるとビルの他のテナントや近隣とのトラブルにつながることがあるため、建物の設備とあわせて検討します。

空室・空き区画が埋まらないときの見直しポイント

募集を続けても決まらない場合は、次の点を順に見直してみてください。

  • 条件が相場とずれていないか:賃料や保証金、契約期間が周辺の募集事例と比べて出店企業に受け入れられる水準か。
  • 区画の仕様が業種に合っているか:電気容量、給排水、ガス、排気の経路など、想定している業種が営業できる設備か。設備の情報が募集資料に載っているか。
  • 情報が出店企業に届いているか:掲載や看板だけに頼らず、区画に合う業種の企業や、店舗に強い仲介会社に情報が届いているか。
  • 返答や判断に時間がかかっていないか:条件交渉の窓口が一本化され、問い合わせや申込みに早く回答できる体制か。
  • 引渡し方法を工夫できないか:前のテナントとの調整で居抜きでの引渡しができれば、候補が広がる場合があります。居抜きについては居抜き物件の探し方も参考にしてください。

東京でテナント募集をするときのポイント

東京は駅ごと、通りごとに人の流れや客層が大きく変わります。同じ区内でも、駅前の繁華街、オフィス街、住宅地では、出店を検討する業種が異なります。区画の周辺で実際にどんな業種が出店・退店しているかを確認し、誘致する業種を絞り込むことが大切です。

また、出店企業の多くは複数のエリアや物件を並行して比較しています。募集資料をそろえて早く回答できることが、ほかの物件と比べられたときの差になります。

仲介会社・リーシング会社の選び方

店舗物件の取引経験があるか

住居や事務所とは異なり、店舗では業種ごとに必要な設備や出店判断の基準が違います。店舗物件の客付けやテナントリーシングの経験があるかを確認しましょう。

出店企業に情報を届けられるか

出店を検討している企業や、その店舗開発担当者とのつながりがあるかどうかで、打診できる候補の幅が変わります。

貸主側の事情を理解しているか

建物全体の運営方針、既存テナントとの関係、将来のリニューアル計画などを踏まえて、誘致する業種や条件を提案できるかも大切なポイントです。

報告と費用が明確か

募集状況や問い合わせの内容をどの頻度で報告してくれるか、仲介手数料や業務委託料などの費用がどうなっているかを事前に確認しましょう。宅地建物取引業者が賃貸借の媒介で受け取れる報酬には、法令で上限が定められています。

テナント募集に関するよくある質問

Q. 仲介会社とリーシング会社は何が違いますか?

A. 仲介会社は主に物件情報を広めて出店希望者を紹介し、契約の手続きを担います。リーシング会社は、誘致する業種やテナント構成の計画、候補企業への打診、条件交渉までを担うことが多く、商業施設や大型区画で活用されます。

Q. 賃料を下げないと決まらないのでしょうか?

A. 賃料だけが原因とは限りません。区画の設備、工事区分、契約期間、情報が届いている範囲など、ほかの条件を見直すことで決まる場合もあります。

Q. 退店の予定がわかった段階で募集を始めてもよいですか?

A. はい。退店日が決まった段階で次のテナントの募集を始めると、空室期間を短くしやすくなります。前のテナントとの間で居抜きでの引渡しを調整できるかも、早めに確認しておくと選択肢が広がります。

テナント募集・空き区画の客付けは株式会社ロメッツ(REMAX COMPASS)にご相談ください

株式会社ロメッツ(REMAX COMPASS)は、商業施設・複合ビル・店舗ビルのテナントリーシングと、事業用不動産の仲介を行っています。市場・商圏の分析、誘致する業種の計画、賃料の査定、候補企業への打診、条件交渉から契約まで、オーナー様のテナント募集を一貫して支援します。

代表の向井は、デベロッパーや商業施設の運営会社でテナントリーシングを担当してきました。出店企業の物件探しも支援しているため、出店する側が何を見て判断するかを踏まえた募集条件をご提案できます。

「空き区画がなかなか埋まらない」「退店後の区画の募集を相談したい」「今の募集条件が相場に合っているか確認したい」など、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

向井 瑛一郎(株式会社ロメッツ 代表取締役/REMAX COMPASS 代表/宅地建物取引士)

株式会社OPAで心斎橋OPA・河原町OPAなど複数施設のリーシング・リニューアルを担当。東急不動産SCマネジメントでは東急プラザを中心に約60施設・約1,600区画のリーシングや新規開業・リニューアル、小田急電鉄では新宿ミロードを含む約60施設・約2,000区画のテナント誘致や業態開発を手がけ、三菱商事・ユービーエス・リアルティ(現KJRマネジメント)で商業・複合施設のアセットマネジメントを担当。2022年に株式会社ロメッツを設立し、2025年にREMAX COMPASSを開設。貸主とテナント双方の立場を経験した視点から、商業施設のリーシング支援・店舗開発支援・事業用不動産の仲介を行っています。日本ショッピングセンター協会SCアカデミー第10期修了。

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社名 株式会社ロメッツ
所在地 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町三丁目4番9号 横山ビル3F
TEL 03-6261-5098
営業時間 9:30 – 18:00
定休日 土日・祝日
許認可番号 宅地建物取引業 東京都知事(1)第110605号
URL https://lomets-inc.com

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