【東京】テナント募集・出店のポイントを解説｜代行業者の活用法も紹介

事業計画とコンセプトの具体化

出店のためにまず必要なのが、事業計画と店舗コンセプトの具体化です。

誰に、何を、どのように提供するのかを明確にすることで、後の工程の判断基準ができます。

具体的には、以下の要素を盛り込みましょう。

• 店舗の基本理念・コンセプト
• ターゲット顧客層の分析
• 提供する商品やサービスの詳細
• 競合分析と自社の強み
• 具体的なマーケティング戦略
• 収支計画（売上予測、経費、利益計画）

出店に必要な資金計画と資金調達の方法

事業計画が固まったら、次に出店に必要な資金の全体像を把握します。

出店資金は大きく「物件取得費」「内装工事費」「運転資金」の3つに分けられます。

資金が不足すると計画そのものが頓挫しかねないため、余裕を持った計画を立てましょう。

出店エリアの選定（東京・銀座の特性）

店舗の立地は、売上を大きく左右する要素です。

設定したターゲット顧客が集まるエリアはどこか、ブランドイメージに合う街はどこかを慎重に検討しましょう。

テナント物件情報の収集と比較検討

出店エリアが決まったら、具体的なテナント物件を探します。

店舗専門の不動産会社に相談すると、WEBサイトには掲載されない「未公開物件」を紹介してもらえる可能性があるのでおすすめです。

入居申込と賃貸借契約の手続き

出店したい物件が決まれば、家主（オーナー）に対して入居申込書を提出します。

申込書には事業計画書などを添付し、入居審査を受けます。

審査を通過すると、契約条件の交渉を経て、重要事項説明を受けたうえで賃貸借契約を締結する流れです。

契約書の内容は専門的で複雑ですので、少しでも不明な点があれば必ず確認しましょう。

とくに契約期間や中途解約の条件、原状回復の範囲などは入念なチェックが求められます。

店舗の内装設計と工事業者の選定

契約が無事に完了したら、店舗の内装設計と工事に進みます。

店舗のコンセプトを具現化し、顧客や従業員の動線を考慮した機能的な空間を設計することが重要です。

各種許認可の申請・届出を忘れずに

店舗をオープンするためには、業種に応じて行政機関への許認可申請や届出が必要です。

手続きには時間がかかる場合もあるため、内装工事と並行して準備を進めるのが効率的です。

必要な手続きが漏れているとオープンが遅れる原因となるので、管轄の行政機関に事前に相談しておきましょう。

代行サービスを活用するメリット

まずは、代行サービスを活用するメリットを2つ紹介します。

時間と労力を削減し、本業に集中できる

煩雑な手続きを専門家に代行させることで、経営者は本来注力すべきコア業務に集中できます。

専門的な交渉で有利な条件を引き出せる

賃料や保証金、契約期間といった賃貸借契約の条件は、交渉によって内容が変わる可能性があります。

店舗不動産の専門家は、周辺エリアの賃料相場や交渉のノウハウを熟知しているので、個人で交渉するよりも有利な条件を引き出せる可能性が高まります。

信頼できる出店代行会社の選び方と注意点

代行会社選びは、出店の成否を左右する重要なポイントです。

以下の点をチェックし、信頼できるパートナーを見つけましょう。

• 実績：自社の業種や希望エリアでの仲介実績が豊富か
• 専門性：店舗不動産に特化しているか
• 対応力：親身に相談に乗ってくれ、迅速な対応が期待できるか
• 誠実さ：メリットだけでなく、リスクも正直に説明してくれるか
• 免許：宅地建物取引業の免許を保有している正規の業者か

料金の安さだけで選ぶのではなく、長期的な視点で事業の成功に貢献してくれる会社を選ぶことをおすすめします。

東京での店舗出店にかかる費用の内訳

店舗出店にかかる費用は、主に以下の2つです。

• 物件取得費：テナントを借りるための初期費用
• 内装工事費：店舗空間をつくるための費用

東京、とくに都心部は地方に比べて賃料相場が高く、総額も大きくなる傾向にあります。

それぞれの費用の詳細を理解し、余裕を持った資金計画を立てましょう。

物件取得費とは

物件取得費とは、賃貸借契約時に支払う初期費用の総称です。

主な内訳は以下の通りです。

保証金（敷金）

賃料の6ヶ月から12ヶ月分が相場です。

家賃滞納などを担保するお金で、退去時に原状回復費を差し引いて返還されます。

礼金

家主への謝礼金で、返還されない費用です。

賃料の1ヶ月から2ヶ月分が相場です。

仲介手数料

不動産会社に支払う手数料で、賃料の1ヶ月分（税別）が上限です。

前払賃料

契約開始月の賃料と共益費を前払いします。

店舗の内装工事費と設備投資の費用目安

内装工事費は、物件の状態や業種、デザインによって大きく変動します。

業種にもよりますが、東京では坪単価30万円から60万円程度がひとつの目安です。

これに加え、厨房機器や空調設備、什器、POSレジなどの設備投資も必要になります。

テナント出店の初期費用を抑える4つの方法

出店時の初期費用は、工夫次第で抑えることが可能です。

具体的な方法として、以下の2つです。

• 居抜き物件を活用する
• 「フリーレント」を交渉する

居抜き物件を活用する

居抜き物件とは、前のテナントの内装や設備が残ったままの物件です。

内装工事費を大幅に削減でき、開業までの準備期間も短縮できます。

フリーレント交渉で賃料負担を軽減する

フリーレントとは、入居後の一定期間（1ヶ月から6ヶ月程度）の賃料が免除される契約形態です。

開業当初は売上が不安定なため、この期間の賃料負担がなくなるのは大きなメリットなので、交渉をおこなってみましょう。

銀座のショッピングセンターへの出店にかかる費用

人気の銀座エリア、とくにショッピングセンターへの出店には、特有の費用と特徴があるので注意しましょう。

費用面

保証金は路面店より安い傾向ですが、毎月の賃料に加えて売上の一部を支払う「売上歩合賃料」があります。

また、施設全体の共益費や販促費なども発生します。

特徴

施設の高い集客力を活用できる一方、営業日や時間、内装デザインなどに施設の制約を受けます。

出店には厳しい審査があり、事業の独自性やブランド力が問われることが特徴です。