【渋谷】店舗用の居抜き物件の探し方や仲介業者の活用法

渋谷のエリア別店舗の特徴を理解する

「渋谷」と一括りにしても、エリアごとに街の雰囲気や客層は大きく異なります。ターゲットとする顧客層にアプローチできるエリアはどこか、慎重に検討することが出店成功の第一歩です。

道玄坂・センター街周辺エリアの店舗動向

道玄坂・センター街周辺エリアは、昼夜を問わず多くの人で賑わうエリアです。

飲食店やカラオケ、アパレルショップなどが密集しており、高い集客力が見込めます。

ただし、その分競合も多いため、トレンドの移り変わりが激しいのが特徴です。

話題性を重視した業態や、回転率の高いビジネスモデルが合うでしょう。

奥渋谷・神南エリアの店舗探し

渋谷の喧騒から少し離れた「奥渋谷（富ヶ谷周辺）」や神南エリアは、落ち着いた大人の街として知られています。

個人経営のカフェやレストラン、セレクトショップなどが人気のエリアなので、独自のコンセプトをじっくりと浸透させたい、顧客と丁寧な関係を築きたい方に適したエリアです。

新宿エリアと渋谷の違い

日本最大のターミナル駅を持つ新宿は、ビジネスパーソン、観光客、学生など、渋谷以上に多様な人々が行き交うエリアです。

そのため、幅広い層に需要がある店舗が求められます。

渋谷が特定のカルチャーやトレンドに強い一方、新宿はよりマス向けのビジネス展開に適しているといえるでしょう。

原宿・表参道エリアと渋谷の違い

渋谷に隣接する原宿・表参道も人気の出店エリアですが、特性は明確に異なります。

原宿の竹下通り周辺は若者とインバウンド観光客が中心で、ポップカルチャーの発信地です。

一方、表参道は高級ブランドの旗艦店が集まり、富裕層やファッション感度の高い大人が集います。

渋谷とはまた違った需要があるエリアなので、自社のブランドイメージに合うエリアを選びましょう。

不動産会社を活用し未公開物件を探す

物件を探す際にポータルサイトを活用する方は多いですが、実は好条件の物件ほど「未公開物件」として、公にされることなく取引されています。

こうした希少な物件情報はポータルサイトには掲載されていないため、店舗不動産を専門に扱う不動産会社に相談することをおすすめします。

店舗リーシングの基本的な流れ

店舗リーシングとは、単に空室を埋めるテナントを探す活動ではありません。

物件の特性や市場の動向を分析し、物件価値の最大化を目指す戦略的なテナント誘致活動を指します。

リーシングの基本的な流れは以下の通りです。

市場調査と賃料査定

周辺の競合物件やエリアのニーズを調査し、適正な賃料を設定します。

募集条件の設定

賃料だけでなく、契約期間や業種などの条件を具体的に決定します。

情報公開と募集活動

不動産ポータルサイトや仲介会社を通じて物件情報を公開します。

内見対応と交渉

内見希望者に対応し、賃料や契約内容の交渉をおこないます。

審査と契約締結

入居申込者の審査を経て、賃貸借契約を締結します。

オーナー側から見た居抜き物件のメリット

退去時に内装や設備を解体してスケルトン状態に戻すのではなく、居抜き物件として貸し出すことにはオーナー側にも大きなメリットがあります。

• 早期の賃料収入確保
• 解体費用の削減
• テナント候補の増加

このようなメリットがあるので、オーナー側にとっても居抜き物件は有用なのです。

リーシングにおける注意点とリスク管理の方法

事業者とオーナーの双方にメリットが多い居抜き物件ですが、居抜き物件にはトラブルがつきものです。

とくに、内装や設備の所有権が誰にあるのか、故障時の修繕責任はどちらが負うのかといった「造作」に関する取り決めは重要です。

賃貸借契約書に原状回復義務に関する特約を明記するなど、専門家と相談しながらリスク管理をおこないましょう。

不動産仲介会社の役割と業務内容

不動産仲介会社の役割は、物件情報の紹介だけに留まりません。

物件探しから契約、そして開店準備にいたるまで、その業務は多岐にわたります。

具体的な業務は次の通りです。

• 希望条件に合う物件の探索と提案
• 賃料や契約条件の交渉
• 契約書類の作成と説明
• 貸主と借主の円滑なコミュニケーションの促進

得意な業種や物件種別で仲介会社を見極める

不動産仲介会社と一言でいっても、それぞれに得意な領域があります。

飲食店の仲介実績が豊富な会社、アパレルなどの物販店に強い会社、大型店舗を専門に扱う会社など、その専門性はさまざまです。

自社の事業内容や探している物件の特性に合った仲介会社を選ぶことで、より的確な提案とサポートが期待できます。

提案力とレスポンスの速さで信頼度を判断

信頼できる仲介会社かを見極めるには、担当者の対応をチェックしてみましょう。

問い合わせへの返信は迅速か、希望条件を丁寧にヒアリングしてくれるか、物件のメリットだけでなくデメリットも正直に伝えてくれるかといった点は、重要な判断基準になります。

ただ物件を羅列するのではなく、事業計画に沿った提案をしてくれる担当者は信頼できるパートナーとなり得ます。

希望条件を仲介担当者に的確に伝える準備

仲介業者を最大限に活用するためには、依頼者側の準備も重要です。

希望する条件を具体的かつ明確に伝えることで、仲介担当者はより精度の高い物件探しができます。

なので、仲介業者に相談する際は次の内容をリストアップしておきましょう。

• 業種や店舗コンセプト
• 希望エリアと駅からの距離
• 予算の上限
• 必要な面積や設備